オンコールがきつい看護師へ|毎日オンコールだった私の体験と負担を減らす選択肢

転職体験談

「呼ばれてないのに、しんどい」のは甘えじゃない

オンコール当番の夜って、何も起きなくても疲れませんか。

携帯は静かなまま朝になって、「結局鳴らなかったし、私は何に疲れてるんだろう」って思う。実際に呼ばれた回数だけ見れば月に数回、ゼロの月だってある。なのに、なぜかずっと消耗してる。

私は訪問看護ステーションの管理者をしていた時期に、毎日オンコールを持っていました。文字どおり毎日です。そこから転職して、今はオンコールのない働き方をしています。

この記事では、私の体験をもとに「オンコールがきつい本当の理由」と、負担を減らすために取れる選択肢を書いていきます。「呼ばれてないのにきつい自分はおかしいのかな」と思っている人にこそ読んでほしい内容です。

私のオンコール体験:毎日待機、呼ばれるのは月1〜2回

私がいたのは、立ち上げて間もない訪問看護ステーションでした。職員が少なくて、オンコールを持てる人間が実質私しかいない。管理者だったこともあって、オンコール用の携帯は常に私の手元にありました。

毎日、待機です。

ただ、実際に夜中に呼ばれて訪問したのは月1〜2回程度。かかってくる電話のほとんどは、利用者さんやご家族の不安への対応で、話を聞いて状況を確認すれば電話だけで済むものでした。

だから数字だけ見れば「そんなに大変じゃないでしょ」と言われそうな状況です。当時の私も「呼ばれてないんだから大丈夫」って自分に言い聞かせてました。

でも、しんどかったけど。

遠出はできないし、映画館みたいな「すぐ出られない場所」も無意識に避けるようになる。何をしていても、頭のどこかに「鳴ったらどうしよう」がずっとある。そういう毎日が続くのは、呼ばれる回数とは別の次元できつかったです。

ちなみに、負担を減らす工夫が何かできたかというと、できませんでした。分担しようにも人がいないんだから、工夫のしようがない。立ち上げ期の小規模ステーションって、そういうものだと思います。

オンコールがきつい本当の理由は「緊張が切れないこと」

オンコールのつらさを「拘束時間の長さ」で説明しようとすると、たぶんズレます。

きついのは、拘束されている時間そのものじゃなくて、「いつ鳴るかわからない」状態が続くことで、緊張が一度も完全には切れないこと

人間って、緊張と緩和を交互に繰り返して回復する生き物だと思うんですよね。日勤がどれだけ忙しくても、家に帰って「今日はもう終わり」と思えれば回復できる。でもオンコール中は、その「もう終わり」が来ない。寝ていても眠りが浅くなるし、休みの日なのに休んだ気がしない。

待機しているだけの時間は、実は「ずっと薄く働いている」時間なんです。

だから「呼ばれてないのにきつい」のは矛盾でもなんでもなくて、むしろ当然。回数が少なくても、緊張の総量はちゃんと積み上がっています。ここに気づくまで、私は自分の疲れをうまく説明できませんでした。

もしあなたが「呼ばれてもいないのにオンコールがストレスで…」と後ろめたく感じているなら、その感覚は間違ってないよ、と伝えたいです。きついものはきつい。

オンコール手当の相場と「割に合わない」問題

じゃあその負担に見合う対価がもらえてるかというと、ここが悩ましいところで。

オンコール手当の相場は、待機1回あたり1,000〜3,000円程度と言われることが多いです。訪問看護だと2,000〜3,000円のところが比較的多い印象ですが、職場によってかなり幅があります。実際に呼ばれて出動した場合は、別途時間外手当や訪問手当がつくのが一般的です。

仮に1回2,000円として、一晩じゅう気を張って、眠りも浅くなって、お酒も飲めなくて2,000円。

「待機だけなら何も起きてないんだから」という理屈もわかるんですが、さっき書いたとおり待機は「薄く働いている」状態です。割に合わないと感じる人が多いのは自然だと思います。手当の額そのものより、「この緊張がこの金額か」という感覚のギャップがしんどいんですよね。

オンコールの負担を減らす3つの選択肢

じゃあどうするか。取れる選択肢は大きく3つあります。

①職場内で分担を相談する

オンコールが一部の人に偏っているなら、まず分担の見直しを相談する価値はあります。持ち回りの人数が増えるだけで、月あたりの待機日数は目に見えて減ります。

ただ、正直に言うと、私はこれができませんでした。少人数のステーションで、分担しようにも相手がいなかったから。職員数が少ない職場だと、この選択肢は最初から存在しないこともあります。

②オンコール免除や回数減を交渉する

育児や介護、体調面の事情があるなら、免除や回数減の交渉も選択肢です。実際、子育て中の職員はオンコール免除という運用をしている職場もあります。

ただこれも、職場に人員の余裕があってこそ。誰かが免除されれば、その分は別の誰かが持つことになるので、小規模な職場では言い出しにくいのが現実だと思います。

③オンコールなしの職場へ転職する

職場の中で解決できないなら、オンコールのない環境に移るのがいちばん確実です。看護師の職場でオンコールがない(または少ない)ところは、思っているより多いです。

  • デイサービス
  • クリニック(無床)
  • 健診センター
  • 病院の外来
  • 訪問看護でも、オンコールなし・免除制度ありのステーション

「訪問看護=必ずオンコール」と思われがちですが、規模が大きくて当番を多人数で回しているステーションや、夜間対応を別の体制でカバーしているところもあります。

オンコールのない今、正直すごく楽です

私はその後転職して、オンコールのない働き方になりました。

夜は「今日はもう終わり」と思って眠れる。遠出も気兼ねなくできる。たったそれだけのことなんですが、精神的な回復の度合いが全然違います。オンコールを手放して初めて、自分がどれだけ慢性的に緊張していたかわかりました。肩こりって、こってる間は気づかなくて、ほぐれてから「こってたんだ」と気づきますよね。あれと同じです。

訪問看護の仕事自体は好きだったので、迷いがなかったわけじゃないです。そのあたりの経緯は病棟から訪問看護への転職|元管理者がリアルを語るに書いています。

転職するなら「オンコールの実態」を必ず確認して

ひとつだけ強く言いたいのは、求人票の「オンコールあり/なし」の文字だけで判断しないでほしい、ということ。

同じ「オンコールあり」でも、

  • 職員10人で回して、待機は月2〜3回
  • 職員3人で回して、待機は月10回

では負担がまったく違います。私のように「実質ひとりで毎日」なんてケースもあるわけで。確認したいのは、このあたりです。

  • 看護職員の人数
  • オンコールを何人で分担しているか
  • 1人あたりの待機回数(月平均)
  • 実際に呼ばれる頻度と、出動になる割合
  • 免除や回数調整の制度があるか

「オンコールなし」と書いてある求人でも、実際は「緊急時は出てもらうこともある」みたいな運用だったりするので、ここは念入りに。

ただ、これを面接で根掘り葉掘り聞くのは気が引けますよね。私は転職のときにナース専科を使ったんですが、こういう「直接は聞きにくい実態」を担当者経由で確認してもらえるのが助かりました。オンコールの体制って内部の人しか知らない情報なので、間に入って聞いてくれる人がいるだけでだいぶ違います。

ナース専科の公式サイトはこちら

まとめ:携帯が鳴らない夜を、取り戻していい

最後にまとめます。

  • オンコールのきつさは「呼ばれる回数」じゃなく「緊張が切れないこと」
  • 呼ばれてないのにしんどいのは、甘えじゃなくて当然の反応
  • 手当の相場は待機1回1,000〜3,000円程度。割に合わないと感じても無理はない
  • 選択肢は「分担の相談」「免除・回数減の交渉」「オンコールなしの職場への転職」の3つ
  • 転職するなら、求人票だけでなくオンコールの実態(職員数・分担体制)まで確認する

職場の中で解決できそうなら、まず相談から。私のように構造的にどうにもならない職場なら、環境を変えるのは逃げじゃなくて、ちゃんとした選択です。

ナース専科の公式サイトはこちら

あなたの夜が、オンコールの着信音じゃなく目覚ましの音で始まる日常に戻りますように。私はそうなって、やっと深く眠れるようになりました。

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