「転職して失敗したらどうしよう」で動けなくなっていませんか
今の職場がしんどい。でも、転職して今より悪くなったらどうしよう。そう考えて何年も動けずにいる看護師さん、実はすごく多いと思います。
その気持ち、よくわかります。というのも、私自身が転職で「確認不足だったな」と痛感した経験があるからです。訪問看護ステーションの管理者として誘われて入った職場で、想定していなかった「毎日オンコール」の生活が待っていました。事前に確認していれば、見えていたはずのことでした。
この記事では、看護師の転職でよくある失敗パターンと、私の実体験をふまえた防ぎ方をまとめます。そして最後に、これだけは言わせてほしい「それでも転職は逃げじゃない」という話も。
看護師転職のよくある失敗パターン5つ
私の周りでも「転職したけどすぐ辞めた」という話は実際に聞きます。働いてみたら業務内容も忙しさも人間関係も、聞いていた話とギャップがあったというケースです。よくあるパターンを整理すると、だいたいこの5つに分かれます。
①聞いていた話と違う(業務内容・忙しさ)
「残業ほぼなしと聞いていたのに毎日2時間」「ゆったりした職場のはずが常に走り回っている」。求人票や面接での説明と実際の現場が違う、いちばん多いパターンです。
②人間関係のギャップ
これは入ってみないとわからない部分が大きいです。面接で会うのは師長や採用担当だけで、実際に毎日一緒に働くスタッフの雰囲気までは見えないんですよね。私の周りでも、入職してみたら職場の空気が合わなくて早々に辞めてしまった、という話は聞いたことがあります。
③労働条件の確認不足(オンコール・夜勤・残業)
私がやらかしたのはこれです。オンコールの回数、夜勤の体制、残業の実態。「たぶん大丈夫だろう」で入職すると、あとで生活ごと持っていかれます。
④焦って決めた
「今の職場から一刻も早く離れたい」という気持ちで、最初に内定が出たところに飛びつくパターン。気持ちは痛いほどわかるんですが、辞めたい気持ちがピークのときほど判断力は落ちています。比較せずに決めると、後悔につながりやすいです。
⑤一人で全部やろうとした
情報収集も条件確認も自分一人でやると、どうしても漏れが出ます。聞きにくいことを聞けないまま入職日を迎えてしまう、というのもよくある話です。
私の失敗談:毎日オンコールは想定外だった
立ち上げ期の訪問看護ステーションに、管理者としてスカウトされて入ったときの話です。
忙しくなることも、管理者の仕事が難しいことも、覚悟のうえでした。日中は朝から訪問に出て、戻れば記録と事務作業。月末にはレセプト業務が重なって、職員管理にも頭を悩ませる毎日。未経験のことだらけで実際かなり苦労しましたが、そこは想定の範囲内でした。
想定外だったのは、オンコール当番が毎日、私に回ってくることでした。
立ち上げ期で職員が少ないから、分担できる人がいない。冷静に考えれば当たり前の話です。職員数とオンコールの分担体制を事前に確認していれば、入る前に見えていたはずでした。
実際に夜中に出動するのは月1〜2回程度。でも、つらいのは出動そのものより「いつ鳴るかわからない電話を毎日持っている」緊張感のほうでした。遠出はできないし、何をしていても頭の片隅に仕事がある。正直、しんどかったです。
オンコールの実態についてはこちらに詳しく書いています。
→ オンコールがきつい看護師へ|毎日オンコールだった私の体験と負担を減らす選択肢
失敗を防ぐ5つのチェックポイント
私の反省も込めて、転職を決める前に確認してほしいことを5つにまとめました。
| チェックポイント | 確認すること |
|---|---|
| 職員数 | 看護師が何人いるか。少なければ当番系の負担は確実に重くなる |
| オンコール・夜勤の分担 | 何人で回しているか、月に何回自分に来るか |
| 教育体制 | 未経験の分野なら、フォローしてくれる体制があるか |
| 職場見学 | 働いているスタッフの表情と忙しさを自分の目で見る |
| 聞きにくい条件 | 給与・残業・人間関係はエージェント経由で確認する |
職場見学では、スタッフ同士の会話の温度感や、すれ違うときの表情を見てみてください。求人票の数字ではわからない情報が、あの空気の中に詰まっています。見学を渋るような職場は、それ自体がひとつの答えかなと私は思います。
職員数とオンコールの分担は、求人票に書いていなければ面接で聞いて大丈夫です。「オンコールは何名で分担していますか」と聞くだけ。私はこれを聞かなかったせいで毎日当番になりました。聞き方に迷ったらこちらも読んでみてください。
→ 看護師転職の面接対策|よく聞かれる質問と転職理由の答え方【実例つき】
私がナース専科で転職したときは、面接で教育体制を自分で確認して、給与や残業のような聞きにくい条件は担当者に間に入って確認してもらいました。全部を自分で聞かなくていいのは、想像以上に気が楽です。だから納得して入職できたんだと思います。
それでも、入ってみないとわからないことはある
ここまで防ぎ方を書いておいて何ですが、正直に言います。どれだけ確認しても、働いてみて初めてわかることはあります。
人間関係の空気、本当の忙しさ、自分との相性。初めから聞いていたことが全てではないんです。私だって、確認不足を差し引いても、入ってみて初めてわかったことはたくさんありました。逆に、働いてみたから出会えた良さもあって、それもまた事前にはわからなかったことです。
だから、もし転職して「合わなかった」となっても、自分を責めなくていい。準備で防げる失敗は防ぐ。それでも起きたギャップは、あなたのせいじゃありません。
「失敗した」と思ったら:合わない職場で耐え続けるほうがリスク
転職してすぐ「合わない」と気づいたとき、多くの人は「すぐ辞めたら経歴に傷がつく」「最低3年は続けないと」と耐えるほうを選びます。看護の世界、この「3年」という呪文が本当に根強いんですよね。
でも、私は逆だと思っています。本当に取り返しがつかないのは、経歴の傷ではなく、心と体が壊れることです。眠れない、食べられない、仕事のことを考えると涙が出る。そうなってからでは、回復に何年もかかることがあります。
3年続けて得られるものより、3年我慢して失う健康のほうが、私はずっと怖いです。夜眠れない日が続く、休みの日に何もする気が起きない、出勤前に動悸がする。こういうサインが出ているなら、もう十分頑張っています。
辛かったり合わなかったりしたら、転職することは逃げではありません。その職場だけが仕事ではないんです。自分を大事にしてください。そのために転職という手段がある。私は本気でそう思っています。
自分は、自分という会社の社長
最後に、私が転職を経ていちばん強く思っていることを書きます。
今の時代、もう終身雇用の流れではありません。ひとつの職場に骨をうずめるのが正解だった時代は終わって、自分のキャリアは自分で守る時代です。
私は「自分は、自分という会社の社長」だと思うようにしています。社長なら、自分を安く買い叩かせてはいけないし、社員(自分の心身)を壊すような取引先(職場)とは契約を切っていい。そう考えると、転職って立派な経営判断なんですよね。
そのために大事なのが、自分の市場価値を知ること。今の職場しか知らないと、自分の値段がわからないまま安売りを続けてしまいます。転職エージェントに登録して求人を見たり、担当者と話したりするだけで「自分は今より良い条件で働けるのか」が見えてきます。登録したからといって転職しなきゃいけないわけでもないので、転職するかどうかは値段を知ってから決めればいいんです。
私が使ったのはナース専科でした。聞きにくい条件を間に入って確認してもらえたのは、確認不足で失敗した私には本当にありがたかったです。
他のサービスとの比較はこちらにまとめています。
→ 看護師におすすめの転職サイト5選【実際に使って転職できた体験談あり】
まとめ:防げる失敗は防ぐ。それでもダメなら、また動けばいい
- 転職の失敗で多いのは「話と違う」「人間関係」「労働条件の確認不足」「焦り」「一人で抱え込む」の5つ
- 職員数・オンコール分担・教育体制・職場見学は入職前に確認できる
- 聞きにくい条件はエージェント経由で確認すればいい
- それでも、働いてみないとわからないことはある。失敗しても自分を責めない
- 合わない職場で心身を壊すくらいなら、また転職すればいい。それは逃げじゃない
私も確認不足で痛い目を見ました。毎日オンコールの電話を抱える日々は、二度と繰り返したくないです。でも、あの失敗があったから、次の転職では確認すべきことを確認できて、今は納得して働けています。
失敗を恐れて動けないでいるより、防げる失敗を防いで一歩出るほうが、ずっと安全だと私は思います。あなたという会社の社長は、あなたしかいないので。

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