「転職するなら、年収は上げたい。少なくとも下げたくない」
転職を考えたとき、多くの看護師さんがまず気にするのはここだと思います。私もそうでした。
私はこれまでに2回、転職をしています。病棟から訪問看護ステーションの管理者になったときと、管理者を辞めて循環器外科の病棟に戻ったときです。そして結果は、1回目が年収50万円アップ、2回目がほぼ同額でした。
数字だけ見ると、1回目が成功で2回目は横ばいです。でも、実際に働いてみた実感は少し違いました。この記事では、2回の転職で年収がどう動いたか、そしてそこから分かった「年収を上げる・下げないために見ておくこと」を、私の体験をもとに書きます。
私の2回の転職と、年収の動き
1回目:病棟→訪問看護の管理者(年収50万円アップ)
1回目は、知り合いから訪問看護ステーションの立ち上げを頼まれて、管理者として入った転職です。
給与は面接で提示されました。そのとき私は、「年収を落とさない額でお願いしたい」と自分から伝えています。病棟から移るのに収入が下がるのは避けたかったからです。その希望は通って、結果的に病棟のころより年収で50万円上がりました。
ただし、この給料は管理者手当もオンコール手当も別には出ない、全部込みの給料でした。夜勤はなくなった代わりに、オンコールはほぼ毎日私が持っていました。営業やレセプトも、給料の中に入っていた仕事です。
2回目:訪問看護の管理者→循環器外科の病棟(ほぼ同額)
2回目は、1年で管理者を辞めて病棟に戻った転職です。このときは、管理者を辞めてから転職活動を始めました。
転職サイトはナース専科を使い、担当の方に希望額を伝えました。ここでも「年収が下がる転職はしたくない」と思っていたので、今と同じか、それ以上の額で希望を出しています。
結果はほぼ同額。今の病棟では夜勤が月3〜4回あり、住宅手当もついています。
💡 2回の転職のまとめ
1回目:年収50万円アップ(夜勤なし・毎日のオンコールや営業も込みの給料)
2回目:ほぼ同額(夜勤月3〜4回・住宅手当あり・オンコールや営業はなし)
年収の「額」だけ見ていると、見落とすこと
2回の転職をして分かったのは、年収の額だけでは、その仕事が割に合うかは分からないということです。
1回目の転職で年収は50万円上がりました。でも、その中には毎日のオンコールも、営業も、レセプトも、全部入っていました。休みの日も仕事のことが頭から離れず、眠れない日もある。お金に不満はなかったのに、心のほうがすり減っていきました。
2回目の転職では、年収はほぼ横ばいです。それでも、オンコールも営業も手放して、夜勤はあっても休みの日はちゃんと休めるようになりました。休めているからこそ、仕事の効率も上がっています。同じくらいの年収でも、働き方の中身はまったく違います。
だから今、年収アップを考えている人には、「いくらになるか」と一緒に「その額に何が含まれているか」を見てほしいと思っています。管理者の給料の中身については、管理者に誘われた人向けに訪問看護の管理者に誘われたら確認したい5つのことにも書いています。
転職で年収を上げる・下げないために、私が大事だと思うこと
① 希望額は、自分から伝えていい
私は2回とも、「年収を下げたくない」という希望を自分から伝えました。1回目は面接で直接、2回目は転職サイトの担当の方に。
お金の話は言い出しにくいものですが、言わなければ相手が出してきた額で決まってしまいます。希望をはっきり伝えたことは、今でもよかったと思っています。直接言いにくい場合は、転職サイトの担当者に伝えてもらう方法もあります。
② 給料の内訳を聞く
同じ年収でも、基本給が高いのか、手当で積み上がっているのかで意味が変わります。特に確認しておきたいのは次のようなところです。
- 基本給はいくらか
- 夜勤手当は1回いくらで、月に何回の想定か
- オンコール手当や出動時の手当は別に出るのか、込みなのか
- 住宅手当や役職手当などはあるか
私の1回目の転職のように「全部込み」の場合、仕事が増えても給料は変わりません。内訳を聞いておくと、入ってからのギャップが小さくなります。
③ 夜勤・オンコールの回数とセットで比べる
求人の月収例は、夜勤やオンコールの回数を前提にしていることがほとんどです。年収を比べるときは、その額を出すのに夜勤やオンコールをどれくらい持つのかまで並べてみてください。私の場合、夜勤なしでも毎日オンコールの年収と、夜勤月3〜4回の年収が、ほぼ同じでした。
④ できれば、辞める前に動き始める
2回目の転職で、私は管理者を辞めてから転職活動を始めました。辞めている間は心と体をしっかり休められたので、それ自体はよかったと思っています。ただ、当たり前ですが、その間は貯金がどんどん減っていきました。
収入がない状態で転職先を探すと、「年収は下げたくない」という気持ちと「早く決めないと」という焦りが、ぶつかります。今の職場で心身がもつなら、働いているうちに情報集めだけでも始めておくと、条件を落とさずに選びやすくなります。もし限界を感じているなら、休むことを優先してください。そのときは、休む期間の生活費の目安を先に考えておくと安心です。辞めどきの考え方は看護師の転職を考えるタイミングにまとめています。
⚠️ 年収だけで決めない
年収が上がっても、休めない働き方なら長くは続きません。私は年収50万円アップの職場を1年で辞め、ほぼ同額の病棟に戻ったことに後悔はありません。
転職サイトを使うなら、希望額ははっきり伝える
2回目の転職で使ったのはナース専科です。担当の方に「年収は今と同じか、それ以上」と希望を伝えたうえで求人を探してもらいました。
希望額は、遠慮して低めに言うより、最初にはっきり伝えたほうが話が早いです。ただ、担当者からの情報がすべてではないので、給料の内訳や夜勤の回数は、面接や見学で自分でも確かめてください。転職サイトの選び方は看護師におすすめの転職サイトで比べています。
✅ 年収で後悔しないための4つ
- 希望額は自分から伝える(言いにくければ転職サイトの担当者に)
- 給料の内訳を聞く(基本給・夜勤手当・オンコール手当・住宅手当)
- 夜勤・オンコールの回数とセットで比べる
- できれば働いているうちに動き始める
まとめ:年収は「額」と「中身」の両方で見る
私は2回の転職で、年収50万円アップと、ほぼ同額の両方を経験しました。どちらのときも「年収を下げたくない」という希望は自分から伝えていて、それは正解だったと思っています。
そのうえで分かったのは、年収の額と同じくらい、その額に何が含まれているかが大事だということ。夜勤、オンコール、休みの日にちゃんと休めるか。そこまで含めて比べると、自分にとって本当に「上がった」と言える転職が見えてきます。
病棟に戻ったときの話は訪問看護から病棟に戻るのはあり?に書いています。
私が2回目の転職で使ったのはナース専科です。希望額を伝えて求人を探してもらう相談は無料でできます。
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